その株が割安か、割高かを判定する指標としてPER(ピーイーアール)があります。
Price Earnings Ratio(プライス・アーニングス・レシオ)の頭文字をとったもので、日本語では株価収益率といいます。一株利益の何倍の価格がついているかという意味です。
たとえば
一株利益 100円
株価 1000円
の場合は
PER=1000÷100=PER10倍となります。
上場企業は4000社ありますが、そのほとんどがPER5~100倍の範囲に納まります。
PER5倍なら「かなり割安だな」「人気がないな」「過小評価だな」「見捨てられてるな」などと判断します。
PER100倍なら「加熱しているな」「明日から暴落かもな」「人気があるな」「もう天井かな」「割高だな」「過大評価だな」などと判断します。
一般的にはPER30倍が上限です。
なぜかというとPER30倍は会社を丸ごと買った時の利回り3.3%という意味で、PER30倍を超えると預金利回りや不動産利回りに負けてしまい、株を売って預金したり不動産を買った方がいいやという判断になってしまい、従ってそれ以上の値上がりは難しくなってしまうのです。
一例を挙げます。
売上 10億
営業利益 2億
純利益 1億
一株利益 100円
株価 3000円
PER 30倍
発行済株式数 100万株
時価総額 30億
この中で太字の純利益と時価総額に注目してください。
時価総額とは会社を丸ごと買った時の値段です。純利益は丸ごと買った会社から上がってくる年間利益です。
会社を丸ごと買った時の利回りは
純利益 ÷ 時価総額 × 100 =1億 ÷ 30億 × 100 =3.3%
となります。
まとめ
PERはあくまで割安か割高かの判定基準で、PER30倍を超えたらそれ以上上がらないかというとそんなことは全然なくて、人気化した成長株ならPER100倍以上に駆け上がることだって普通にありえます。PER30倍で割高だと判断して慌てて売ると、その後3倍のPER100になってしまう恐れも十分にあり得るのです。慌てて売ると地団駄踏んで悔しがるケースもあります。
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