昔、貿易で儲けるのは大変でした。海賊に捕まったら金品を丸ごと失うのが普通でした。
今、投資に使えるお金が1千万円あるとします。
ある航海(貿易)に1千万円かかるとすると一人で全額出資した場合、航海が失敗に終わったら1千万円全損になってしまいます。
10人でお金を出し合えば航海が失敗しても失うお金は1/10の百万円で済みます。
反対に航海(貿易)がうまくいった場合は出資比率に応じて利益を分配しました。今回のケースでは、利益が1千万円出たとすると、出資割合が10%のため、百万円が分配されます。
出資の約束事を書いた証書のことを「株券」と言うようになりました。
このように「リスク分散」と「利益分配」の仕組みのことを「株式会社」と言っています。
現代でも株券の意味合いは同じで、株券は企業の所有権です。
3%以上株券を保有していれば「帳簿閲覧権」がある。
10%以上株券を保有していれば「会社解散請求権」がある。
33.4%以上株券を保有していれば「株主総会特別決議の単独否決」ができる。
50%以上株券を保有していれば「社長任命権利」がある。
以上のように株主権利は法律で保護されています。
株券を100%保有している場合、会社の土地建物、貯金、権利、その他すべての財産を一人で所有しているのと同じことです。
航海時代も現代も株券の意味合いは同じで、「リスク分散」と「利益分配の仕組み」と言えます。
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